black holiday [その他]

久々に鉈幽!!
ガチで最近小説のネタがつきてきてますよ…!やばいなこれどうしよう。
…なんつーかもう…切実に誰かネタください…←
描きたい気持ちはあるのに思いが空回り。

あ。後今更初めましてページ作ってみました。一番最初の記事を改造してみた。
大したことは書いてないのでスルーしてくださって構いませんw
作ったまま上げてなかったバナーもペタリ。



独り言はおいといて、続きから小説!
短いかもしれない。








今度の日曜日、遊びにいこう。

そう聞いたら,幽谷は笑っていいですね。と呟いた。
だけれども、その後にすみません。とぼやき、言葉を続けた。


だた、傘、持って来てくださいね。

と。







幽谷は自分の事を「雨男」だと言った。
聞けば小学校の運動会は6回中5回雨が降り延期。
遠足も雨や曇りが多かったそうだ。
そして、どこかに遊びにいこうとしたときも必ず雨が降るらしく。
今思えば彼の鞄の中には必ず折り畳み傘が入っていたように思う。
そんなに酷い雨男なら部活の練習中も酷い雨になるんではないだろうか。
と、思い問えば、それは強烈な晴男の月村先輩がいるからですよ。と笑った。
確かに、月村と幽谷はほとんど部活皆勤だ。
そうなればなるほど、練習のときは曇り空が多かった気がする。
そして、幽谷曰く月村が怪我等で練習を休むと、決まって雨で部活自体が中止となっているらしい。
なので、すみません。などと雨が降り出す前から謝る幽谷に、思わず苦笑する。
雨でもなんでも、出かけようと思えば出かけられるのだ。
そう言って、軽く肩を叩いてやれば、安心したように僅かに微笑んだ。









日曜の朝。
空はどんよりと曇っていた。
確かに雨が降りそうだ。と思い鉈は長い傘を持って家を出る。
出る手前で、親に「今にも降り出しそうなのにどこへ行くんだ」と問われる。
その問いに、鉈は仮面の下で笑いながら「大事な人と約束したんだ」と答え、玄関を開けた。




駅で幽谷と落ち合って、そのまま電車に揺られて町へ繰り出す。
今日は少し遠出をしよう。とあらかじめ話してあった。
ここ最近部活が忙しかったから久々の休み。違う町に行って思いっきり羽を伸ばすのも悪くないと思ったのだ。
ガタンガタン、と揺れる電車の中で、手すりにかけた2人分の傘が、揺れていた。



電車に揺られて数分。目的の駅の名前のアナウンスが入り、電車を降りる。
駅から出ると、耳についたのは町の喧噪よりも、雨が地面を打つ音だった。
バケツをひっくり返したかのような豪雨。
少し先はもやで見えず、辺りを傘を持ち合わせていない人が慌てたように行き交う。
きっと大雨洪水警報でも出ているだろう。
そんなことを考えながら隣を見れば、幽谷が申し訳なさそうに俯いていた。

「すみません。私のせいですね」

そう言って謝る幽谷を見て、鉈はひとり傘を広げた。
空の色さえ分からない雨の中、一歩外へと踏み出せば、傘を激しく雨が打ち付けた。
ドラムロールのようなその音に、一種の心地よさを感じながら、ゆっくりと幽谷を振り返る。
そこには、未だに傘を持ったまま屋根の下で立ち尽くす姿。
まだ濡れていない幽谷とは正反対に、傘に当たらず地面に落ちた雨の跳ねっ返りが,鉈のズボンの裾を濡らしていた。

「大丈夫だ。お前のせいじゃない」

仮面の下でくぐもった声が、雨の音で余計に聞こえづらい。
何を言ったか聞き取れず、幽谷は首を傾げた。
なかなか傘を広げてこちらへ来ない幽谷に痺れを切らせた鉈が、幽谷の手を引く。
盛大に鳴り響く雨のドラムロールが、二人を包んだ。





「実は、俺も雨男だ」





傘の下で呟かれた声は、今度は幽谷の耳にきちんと入る。
ざあざあと降りしきる雨の中、鉈は幽谷の手を引いて歩き出す。



「だから、お前だけのせいじゃない」



俺も同罪だ。
そうやって、楽しそうに笑う声が、仮面越しに空気を振動させる。
二人で降らせた雨の下で、幽谷も、楽しそうに、嬉しそうに、頷いた。




********************************
雨男晴男ってどこまで信憑性あるんでしょうね。
月村先輩は誰も太刀打ちできないくらいの晴男だと思う。
しかし、これ書いてて思ったんですけど
皆数年前まではランドセル背負った小学生だったんだよなぁ…。
ランドセルしょって鉈を振り回しながら下校する鉈先輩……(え)

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