理想の在処 [鬼受け]


アクセス解析見てウチの取り扱いと真逆のカプで引っかかっていらっしゃる方がいて申し訳なさMAX。
…うん。最近増えてきたよね。…ベルネパ…………泣いてないですよ…←
ブログはほいほい検索に引っかかるんですよねぇ…
リンク貼り返したいサイト様とかいらっしゃるんですけどそんな現状だから自重してます。
リンク貼ってくださってる方ありがとうございます…!解析で見つけたとき嬉しさで死んだ。
かといってサイトに転向すると多分毎日更新がなくなると思う。ブログ更新楽すぎるよ^q^
毎日更新取ったらウチに何が残るんだ!!何もないぞ!!(爆)
何よりこの膨大な量の小説や絵を再度上げ直すのが一番しんどいと思うわけだ。


それはともかくとして。
今回ひっさびさに源鬼!!源田さんがなんともヘタレな話になりました(爆)
若干3期がらみ。
それでもいい方は続きからどうぞー^^

そして拍手空パチもありがとうございます…!励みに頑張ります…!!









空は快晴で、雲なんかひとつもない。
今日は小テストがあるはずだから早めに行かなければ。と珍しく早起きをした。
早朝の通学路は誰もいなくて、自分だけの道だ。と気分が高揚するより先に、
誰もいないという寂しさが先行する。
まだ寒い風が吹きすさび、思わず巻いたマフラーを口元まで引きずり上げる。

「源田!」

寒さに身震いしているときに、不意に聞こえた声に振り返る。
見れば、小走りでこちらへ近づいてくる鬼道の姿。

「鬼道。早いな」
「それはこっちの台詞だ。いつも遅刻ギリギリのお前がこんな時間にいるとは。
 明日は雨かもしれないな」
「酷いな」
「そう思うなら日頃の自分の生活習慣を見直す事だ」

呆れたように苦笑されて、思わずこっちも苦笑いを返す。
何も言い返せない。確かに自分は毎回毎回遅刻ギリギリの登校だ。
追いついた鬼道と並んで、通学路を歩く。
他愛もない話をして、時々笑って、時々真剣に話して。
そういえば来年もフットボールフロンティアがあるな。
来年こそは雷門を倒して優勝しよう。
そんな、これからの話も交えて。

「よかったよ」
「何がだ」
「鬼道が帝国に戻って来てくれて」

思った事を素直に吐き出せば、鬼道は困ったように笑った。

「確かに雷門も良いチームだったが、俺がいるべきはここだ。お前たちとまた一緒に戦いたい」
「俺もだ。お前の背中をまた守りたい」
「ああ。頼む」

鬼道の言葉に、にっと笑えば鬼道は顔を僅かに赤くしてそっぽを向く。
恥ずかしがってるなぁ。なんてくつくつ笑えば、笑うな!と怒られる。
そんな彼がたまらなく好きだ。と思う。

「なあ。鬼道」
「なんだ」
「俺、鬼道の事好きだ」

笑顔で思った事を言ってやれば、いぶかしげな顔をしてこちらを見てくる。
顔は、真っ赤だ。

「…今、言うのか」
「今、言いたかった」
「………お前という奴は……」

時と場所をわきまえろ。だなんて言ってくるけれど、早朝の道に人なんて1人もいない。
単なる照れ隠しだ。と分かれば、どうしようもない愛おしさがこみ上げてくる。
頭がいいくせに、こういうところは不器用だ。

「鬼道は?」
「何がだ」
「鬼道は俺の事好きか?」

我ながら意地の悪い事を聞いていると思う。
だが,許してほしい。ここには自分と彼以外、誰もいないのだから。
俯いて耳まで真っ赤にする鬼道を見ながら、答えを待つ。
知っているけれど、彼の口から聞きたかった。

「……俺も、お前が好きだ」

消え入りそうな声で呟く鬼道に、喜びを隠す事なく、彼に向かって満面の笑みを浮かべた後。













俺は、いつもそっと瞼を開けるのだ。






















見えるのは無機質な天井。
目を開ける度にどうしようもない空しさに苛まれる。

鬼道は、世宇子との戦いに敗れた俺たちの敵を討つと言って帝国を離れていった。

そして、エイリア学園という脅威に立ち向かうために、東京を離れていった。


そして、今回。



(…世界、は、遠すぎるだろ………)



彼は、FFIの日本代表に選ばれ、世界へと旅立つ。日本を離れる。
代表候補者にさえ選ばれなかった自分は彼を応援する事しかできなかった。
どんどん遠くなっていく。
どんどん離れていく。
追いつきたくても追いつけない。間に合わない。
『日本代表の第一試合の相手はオーストラリア代表に決定いたしました!』
と、つけっぱなしにしていたテレビが、現実を突きつける。
耐えられなくて電源を切ると、リモコンを投げ捨てた。
良かったと思う。彼の実力が認められたのだ。世界を相手に戦えると。
彼はどんどん強くなる。最高のプレーヤーになって、戻ってくる。
戻って来てくれる。
多分、戻ってくる。

現実と立ち向かえるほど、強く出来てない自分は、そっと瞼を閉じるのだ。
そこではまだ、帝国の制服を着て、ユニフォームを着た鬼道がいる。
夢だって分かっている。酷い妄想にもなり得るとさえ。
だが、大好きな人無しに強くいられるほど、自分は出来た人間ではないのだ。
だから、目を閉じるのだ。


(……早いとこ勝って、戻ってこい)


祈って、応援する事しか出来ない自分は、
今日もまた、瞼の裏側にある世界に入り浸る。




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着想はBUMPの「ホリデイ」から。
ざまあみろ。僕は見つけたぜ。瞼の裏側で。

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