過去、そして現在に至る考察 [エイリア]


…キューベル?

打ったはいいんですが、もはや誰得と言いたいほどに半端ない過去捏造物となりました。
今までの物など比ではない…完全なる妄想の産物です。
まあ、二次創作なんて全部妄想の産物ですが。
「お前の妄想になんぞつきあってられるか!」とか 「…え、勝手に変な設定ねじ込まないでください」とか思った方は続きはご遠慮を。
なんかせっかく完成したんでもったいないお化けが出る前に上げてみました。
ベルガの容姿が凄く妄想力をかき立てるから仕方ない^q^


それでもいい方は続きからどうぞー…。








まず、すごく気味が悪いと思ったのが第一印象。
体躯は別に変わったところはないのだ。
ただただ、目元に幾重にも巻き付けられた包帯だけがあまりにも異質すぎて
幼い頃は本当にそれが怖くてならなかった。
だが、外見と中身が異なる場合もある。と言う事は当時の自分にも認識できていて。
それを思い知ったのは、風介が彼に話しかけているのを見たときだった。
当たり前だが何も起きない。
むしろ風介は普段自分に話しかけるのと同じような態度で彼と接していた。
最初に誰か一人が飛び出してしまえば、あとは怖がる要素など何もない。
自分を含めて、その他の皆も彼に話しかけるようになっていった。
まんまと毒味役となってしまった風介は別に気にしていないようだったが、
それでも、少しだけ嫌そうな顔をしていたのを覚えている。
……理由は、定かではないが。




名前を呼べばちゃんと振り向いて答えた。耳は聞こえるらしい。
彼の前を歩いていると、声をかけられた。
……目が、見えるのだろうか。
幾重にも巻かれた包帯を眺めながら、そんな馬鹿げた事を考えた時期もあった。
あまりにも遠慮無しにじっと見つめていたものだから、彼が焦って視線をそらすのが分かった。
やはり見えているのだろうか。
見えるのか。と聞けば、ほんの、少しだけ。と答えた。
何かの病気なのかどうなのか、視力が極端に低いらしかった。
その経緯を全く持って話そうとしないので、詳しい事は今でも謎のまま。
だが、本人が話したくないという事を無理矢理聞くのも気が引けたので
未だに詳しい事は問いただしていない。自分はそこまで不躾ではない。
不自由ではないか。と問えば、少しだけ。と短く答えた。
それはそうだ。それでは普通の生活も厳しいだろう。
俺は、昔は案外思った事をすぐさま口に出すタイプだった。
そのせいで「嫌みだ」だの「遠慮がない」だのと散々言われたが別に気にしてはいない。
このときも、その自分の性分が遺憾なく発揮され、気づいたときには口を開いていた。



だったら、僕が君の目になってあげるよ。



本心だった。
彼は、その言葉を聞いた後、少しだけ、泣きそうな顔をしていたような気がした。








何故か、彼には妹もよく懐いた。
おそらく、自分が彼と親しくしているのを見て「無害だ」と認識したのだろう。
妹は案外ああ見えて人見知りなところがある。
そう考えると自分から他人に寄って行くというこの傾向は良いものなのだろう。
たまに、自分が見つけると彼と一緒に何かを話し込んでいたりするときがある。
何を話していたのか問えば、妹は楽しそうに笑いながら内緒とだけ言う。
それに併せて、少しだけ微笑む彼の表情が案外好きで。
2人の話の内容が分からないという疎外感も、それで御破算にできた。
自分の好きな人が楽しそうならばそれでいい。と。
そう思った時、初めて自分が彼を少しでも意識しているということに気がついた。
そのことを、女の子の友人に問えば、
「そういうのホモっていうのよ気持ち悪い」と微笑みながら罵倒された記憶がある。
…あのときは、少し泣きそうだった。







最近、お日さま園の中が騒がしくなって来た。
何人かの大人が出入りして、お日さま園の子供たちの身体チェックをしているらしい。
表向きは単なる健康診断のような形になっていたらしいが、
昔から周りに「頭が良い」と言われ続けていた自分はそれがなんなのか分かっていた。
偶然大人たちが話していた言葉の鱗片。サッカー。ジェネシス計画。ハイソルジャー。
何かがおかしくなっていったように思う。
でも、それが自分たちを助けてくれた父さんが望んでいる事なんだ。
と、風介が笑いながら言っていたのを記憶している。
検査を終えた園児たちは、3つの部屋に分けられるようだった。
一番左端の部屋に緑色の髪をした自分より年下の子が入って行くのを見た。
中央の部屋に、自分より年上の黒髪の男が入って行くのを見た。
一番右端の部屋に入って行く人物が一番多いように感じた。
そして、さらに奥へと通される子も何人かいた。
南雲という、風介とよく喧嘩をしていた子が奥へ連れて行かれるのを、見た。
きっと、これは何かの割当なのだろう。と直感的に感じた。
ジェネシス計画というもののための、割当だ。
妹は不安らしくさっきから自分の服を掴んで離さない。
自分たちの順番が迫る中、彼の背中が見えた。今まさに診断室へ入るところだった。
サッカーで成長の見込みがありそうな者を選抜しているというのなら、彼はどうなるのだろう。
視力が低い彼は、おそらくフィールド上で思うようなプレーはできないだろう。
と、なると計画から外されるのだろうか。
それがいいと、思った。
父さんがしていることが間違いだとは思わないが、なんとなくそう感じた。
やがて、しばらくすると彼が診察室から出て来た。
大人一人に手を引かれるように、彼は、




一番奥へと、連れて行かれた。
















再び出会った時、彼の包帯は青いバンダナへと変化していた。
肌は青く、昔は見られなかった頬を走る縫合痕が、なにやら生々しかった。
彼の名前を呼べば、今はベルガだ。と返された。
あれ以来、自分たちは本名とは違う名前を与えられた。
風介はガゼルに。自分はアイキュー。妹は自分の名前を捩ってかアイシーと。
指摘され、今度はきちんと今の名前を呼べば、なんだ。と返される。
真っすぐと顔をこちらに向けられ、自分は昔も感じた疑問を、口にした。


見えるのか。と。


そう問えば、彼は少しだけ困ったような顔をして、



見える。



と、断言した。
その時浮かべた笑みに引きつられるように歪んだ縫合痕を見て、
なんだか、無性に泣きたくなった。




*********************
…うん。ごめんなさい。かいてる本人は凄く楽しかったです。
許容できるという方、お友達になりましょう(殴)

nice!(0)  コメント(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。