もしもの話をしよう【裏】 [エイリア]


拍手叩いてくださったかたありがとうございます!励みになります^^*


今回パーベル。前回あげた「もしもの話をしよう」の別バージョンです。
若干猟奇的…かも、しれない…。
それでも大丈夫だぜ!という方は続きからどうぞー^^
少し短めです。










「一つ。もし私がアイキューたちとばかり話し込んでお前に構わなかったら」
「とりあえずそいつらを全員アンタに会えない状態にしてからアンタが来るのを待つ」

「………二つ。もし私がクララと仲良さそうに話していたら」
「とりあえずクララの弱味を握ってアンタと二度と話さないように脅す」

「……………三つ。もし私がネッパーに一切会いにこなくなったら」
「とりあえずアンタを無理矢理引きずり出して会わなかった日数分軟禁する」


「……………」
「なんだよ」
「いや、全てに『とりあえず』が付く辺り恐ろしいと思ってな」
「なんで」
「とりあえずということは『手始めに』ということだろう。その続きがありそうな気がしてな」
「お望みとあらばそれ以上やってやるけど?」
「いや、遠慮しておこう」








「こんなんまだましだろ」

いけしゃあしゃあとそんな事を宣うネッパーに、思わずベルガはため息を吐いた。
軟禁等という言葉が出ている時点で異常だと普通なら思うはずだ。
例えばの話という事で聞きはしたが、実際にそう言う状況になると実行しそうなあたりが恐ろしい。
自分が拒めばやらないと信じたいが、聞く耳をもたれない可能性も十分ある。
彼は一度激怒するとこちらの言い分など聞いてくれないのだ。それで何度痛い目にあった事か。
思わず身震いして、考えを取っ払おうと首を振る。
そんなベルガを横目で見ながらふ、と「そういえば」などとネッパーが突然口を開いた。

「この前よ、テレビでやってたんだけどよ」
「?」

ニヤニヤと笑いながら身を乗り出して来たネッパーに、ベルガは一つ頷いて相づちを打つ。
昨日やっていた番組と言えば、世界各国の事件をとりあげた内容のものだったか。

「海外でよ、恋人がいきなり『別れよう』っつってきたからそれに抗議するために自殺しようとしてるやつがいたらしくてよ」
「物騒だな」
「つーか、馬鹿らしいよなぁ」

カラカラと笑って、話の内容とはかけ離れた雰囲気で話すネッパー。
結局のところ自殺は阻止されたらしいが、その自殺志願者はよほどその恋人の事が好きだったらしい。
よほど別れたくなかったんだな。とこぼせば、にしても自殺なんてよ。と、やはりカラリとした笑い声が帰って来た。

「楽しいか?」
「楽しいっつーか馬鹿らしい」
「…まあ、失恋の一つや二つで命を捨てるのも馬鹿らしい、か」
「だろ?」

笑い続けるネッパーに、ふと、ベルガは先ほどまで自分たちが行っていたやりとりを思い出す。
もしもの話。
自殺をするのは馬鹿らしいと言ったが、さて、彼はどうするのか。

「ネッパー」
「あ?」
「もし、私が別れよう。と言ったらどうする?」

ほんの遊び心のつもりだった。
ベルガの言葉に一瞬笑みを消し、驚いたようにベルガを凝視するネッパー。
だが、先ほどの会話の延長線上だろうということを認識したらしく、再びにやりと笑った。

「まあ、最初は理由とか聞いてどうにかできそうだったらどうにかするな」
「なるほど」

予想していたものより常識的な返事が返って来て、ベルガは安堵する。
自分が問うたときに一瞬見せた表情に多少肝が冷えたが、答えは案外まともだ。

「どうにかできそうにない理由だったらどうする?」

まともな返事が返って来たので、さらに突っ込んだ事を問う。
すると、宙を仰いでいたネッパーが再び口を開いた。
そこから、犬歯が、覗く。







「どうにもならねぇ事言うアンタの喉笛、食いちぎるかもな」







ニヤリと笑うネッパー。瞳はいつも以上にぎらついていた。




「………………お前の方が、物騒だ…」




ベルガの反応にケタケタと笑うネッパーを見て、
思わず背筋に嫌な汗が伝った。


**************************
質問する方とされる方が逆になっただけなんですけども。
ネッパーが思いのほか猟奇的に。
でも、なんかそれくらいやりそうですよね。
ベルガが過去にあった痛い目は皆さんの脳内で補完しましょうねー^^(爆)

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