キャッチボール [エイリア]


拍手叩いてくださった方ありがとうございます!!頑張りますよ…!!
つか、今日エイプリルフールでしたね!!なんかもう最近行事に疎くなってきてます忘れてた!
なんか関連したネタが浮かんだら、出遅れで明日にでも…なんか…できたらいいな…。

前になんか書きたいとぼやいてたフロベルです。
ベルガ受けの自給自足楽しいです。^q^
思えば結構数書いてますよね…。質より量!がモットーのレミングの行進ですwww


それはともかくフロベル行けるよ!って方は続きからどうぞー^^
エイリアの練習傾向とか設定とかはその文章の関係でコロコロ変わるんであんまり気にしないで欲しいです^^;









全体での練習が終わってしまえば、あとは各自の自由時間となる。
明日の練習のために休むも良し、他のメンバーとの親睦を深めるもよし。
自主トレーニングに励むのも、また各自の自由なのである。
休みが必要なほど疲れている訳でもない。練習し足りない。と思えばいつでも練習場に出入りする事は自由だ。

「悪いな。つき合わせて」
「何。私も少し練習したかったから、気にするな」

だからこそ、2人は皆が出払った練習場にまだ、残っていた。
フロストが今日の練習の中できちんと仕上がらなかったシュートの練習がしたいらしい。
吉良財閥の科学の結集でもある星の使徒研究所には、きちんとひとりでもシュート練習ができるようにとGKの動きをプログラミングされたロボットも確かに存在している。
だが、そういうもの相手よりもやはり生身の人間の方が感覚が掴みやすいのだ。というフロストの意見に納得したベルガは、二つ返事でその申し出を受けた。
ベルガがゴール前に、フロストがボールを持ってゴールから離れた場所に立つ。

「行くぞ」
「ああ」

ベルガの返事が合図であったかのように、フロストは力強くボールを蹴る。
ゴールの右上、入るか入らないかギリギリをつかれ、ベルガはとっさにそれを弾く。
こうやって、フロストが残ってシュート練習をする事は珍しくはなかった。
元々真面目で実直な性格だ。納得いくまでとことんやるのが彼。
だが、今までの練習は常に1人で行っていた。
そのため、今日、フロストに練習につき合ってくれと誘われた時、ベルガは少々驚いた。
思わず理由を聞けば、僅かな無言の後でメンバーを自分の都合で振り回す訳にもいかないと思って。と彼らしい返事が返ってくる。
そう言わずとも、誘われればいつでもベルガは快く承諾していた事だろう。
だが、彼は皆のことを考えて誘わなかったのだ。
お前らしいな。と苦笑を返せば、フロストもやんわりと笑みを浮かべた。
フロストは、表情こそ自分とは別の意味で読み取りにくい人物だ。冷血漢とさえ謳われるほどに。
滅多に感情を表に出さない鉄面皮。だが、一皮めくれば良い奴だ。それがベルガの思うフロストだった。

「まだやれるか?」
「…問題ない」

数時間に渡ってボールを蹴り、ゴールを守りを繰り返していれば、フロストからそんな気遣う言葉が出た。
その質問に、笑って返せば、フロストは一つ頷きボールを置いた。

「辛くなったらいつでも止めていいからな」
「…甘く見られたものだな」

伊達に、マスターランクチームのゴールキーパーを務めてない。という自信に満ちたベルガの言葉に、今度はフロストが苦笑した。
パンっ、というベルガが手を打ち鳴らす音を合図に、再びフロストはボールを蹴り上げる。
それを、ベルガが受け止める。

「いつでも言ってくれればつき合うぞ」
「…何にだ?」
「練習だ。私も機械相手よりも対人で練習した方が都合がいい」

フロストへとボールを投げ返せば、それを胸でトラップして再び蹴る。
真っすぐと返されたボールは、すんなりベルガの手中に収まった。

「…お前にもプラスになるというなら、今度からは誘おう」
「ああ」

再び投げ返せば、今度は足下に一端置き、狙いを定めて蹴る。
ギリギリで弾かれたボールは、ゴールから遠くへと飛んで行く。
取りに行くのも時間がもったいない気がして、手近にある籠に積み上げられたボールを手に取り、フロストに返した。

「他の連中だってそうだ。誘えば嫌な顔はしないだろう。今度誘ってみると良い」
「…………いや、それは…」
「?」
「……なんでもない」

誤摩化すかのように、きちんと答える事なくボールを蹴る。
ゆるりと弧を描いたそれは、あっさりととれるものであり、ベルガは首をかしげた。

「…どうした?」
「………いや、」

ベルガから返されたボールを受け取り、数回リフティングを繰り返す。
トントンとリズミカルな音を奏でるそれを、ベルガはまじまじと見つめる事しかできない。
ボールが来なければ、キーパーの仕事はないのだ。
フロストがボールを蹴るのを、静かに待つ。

「…ベルガ」

トン、と一際大きくあげられたボール。
それと同時に名前を呼ばれて、ベルガは何かと思い、ボールを追っていた視線を、フロストへ戻した。




「好きだ」



蹴られる、ボール。



「……は…?」

間の抜けた声を上げるベルガの脇を、ボールがかすめる。
気持ちのよいくらいストレートにゴールネットへ突き刺さったボールを、ベルガは目で追わない。
ただただ、固まって、フロストを見やる。

「……フロスト…今…」
「好きだと、言った」

表情を見ても、フロストは照れた素振りも何も見せていない。ただただ、いつもの無表情を貫き通す。
現状が、さっぱり理解できない。
前置きも何も、あったもんじゃない。

「これを言うために、誘ったんだ」

いつもの無表情を貫き通すフロストの顔が、少しだけ、いつもより真剣に見えた。
目を合わせるのが、妙に気恥ずかしくなって思わず俯く。顔が、熱い。
見れば、足下には自分が受け止め損なったボールが空しそうに転がっている。




さて、コレを、どう、返せば良いのだろうか。




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フロストさんはイケメン。これだけは譲れねぇ。
でも空気読めなくて少しずれてると良いなぁとか思ってます。
苦労性ベルガが美味しすぎるのがいけない。

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