平日。 [鬼受け]


やることが段々片付いて来たんで徐々に時間ができてきました。
…今週末さえ乗り切れば…!!
小説ドンドン書きたいけどネタがな!お題でもまた借りようかなぁ。
ゼルデザ書きたいと思って今書いてるんですけど、なんかグランが出張ります(笑)


それはともかくとして続きからほのぼの源鬼。
科学の知識とかもう5年くらい前の話なんで間違ってても勘弁してください(笑)






「お邪魔します」
「ああ」

PM1:00。
期末考査が近くなった俺たちは、どちらかの家で勉強会でもしよう。ということで、
鬼道の家を訪問する事となった。
さすがは鬼道財閥社長邸宅。何度も足を運んではいるがこの外観のデカさと中の広さは未だに慣れない。
鬼道の部屋に通されて、源田は鞄を開いて早速教科書を取り出す。
さすが帝国と言ったところで、期末考査の難しさは半端ではないし、赤点のラインもかなり高い。
生半可な勉強で挑んだら痛い目を見るのはこちらなのだ。
だから、今回天才と言われる鬼道と共に勉強する事は源田にとってはまたとない幸運だった。

「分からないところがあったら言えよ」
「分かった」

2人そろって黙々と問題集を解きにかかる。
鬼道は不得意な教科があるように思えないが、源田は違う。
文系は得意なのだが理系が何とも行かない。
科学の教科書を広げ、自分の勉強に集中している鬼道にたまに申し訳なさそうに分からない箇所を聞く。という光景がしばらく続いた。

「これとこれを足したら酸素が1余るだろう。だから炭素を加えるんだ」
「ああ、だから2Cなのか」
「それと、ここは=表記じゃなくて矢印表記だ」
「あ」
「……これで点数落としたら承知しないぞ」
「…善処する…」

いくつも並んだアルファベットの羅列が辛い。
化学反応式なんて将来一体何の役に立つんだ。などというのは勉強がしたくない奴の屁理屈だろう。

「高校になったらこれより難しいモルの計算が出るぞ」
「なんだそれ」
「……まあ、俺もまだそこまで知らないんだがな」
「お前にも知らない事、あるのか」
「当たり前だ。人を完璧みたいに言うんじゃない」
「俺から言わせれば何もかも完璧なんだけどな」

素直に褒めれば、照れたのか眉根に皺を寄せて自分の問題集に戻ってしまった。
それに思わず苦笑して、源田も自分の問題集に取りかかる。
鬼道に教えてもらったおかげで、それ以降は別段引っかかる事もなくスムースにこなして行った。

「…休憩するか」

そう呟いたのはペンを置いた鬼道だった。
その言葉に源田が思わず顔を上げると、時計は既に3時を軽くすぎていた。
集中すると時間を忘れるものだと大きく背伸びをしながら賛成の声を上げる。

「あ、そうだ。手ぶらで来るのもなんだと思って手みやげ持って来たぞ」
「気を使わなくてもよかったんだが…」
「そう言う訳にもいかないだろ」
「何もって来たんだ?」
「草加せんべい」
「………」
「なんだ。嫌いだったか?」
「いや、…ジジ臭いな。お前」
「…うまいぞ?」

大きな袋をガサガサと振りながら首を傾げる源田に苦笑し、
じゃあ茶でも入れてこよう。と鬼道は席を立った。



「お前の手みやげに合わせて煎茶にしてみた」
「おお」

盆に乗せられ持って来た湯のみが湯気を立てる。
待っている間に源田が机の上を片付けたらしく、机の上に出来たスペースに盆を置いた。
時間的にもちょうどいいおやつ時だ。

「……固いな」
「まあ、草加せんべいだからな」

バリバリとこともなげに噛み砕いて行く源田に何故か感心しつつ、
鬼道も時間をかけてせんべいを咀嚼していった。
その間に何気ない会話を交わし、せんべいが尽きて来たからか、それとも顎が疲れたからかは定かではないが、
どちらともなく勉強を再会しようと言い出した。

それからは黙々とたまに源田が鬼道に質問したりして勉強をこなして行く。
窓の外が薄暗くなって来ていたのに気づいたのは、どちらだったか。
勉強会は結局六時でお開きとなった。

「ついでに晩飯も食べて行かないか」
「いや、そこまで世話になる訳にもな」
「そうか」

玄関先で交わされる会話に、少しだけ鬼道が寂しそうに笑った。
だが無理に引き止めようともせずまた明日。と手を振る。
それに源田も笑って返すと、ふと、思い出したように立ち止まる。

「たまにはいいな。こういう日も」

特に目立った事もなく、平和にすぎて行った時間。
普段学校では佐久間等のせいでこうも平穏には行かない。
自分たちの普段を考えれば、あまりにも何も起きなかった2人だけの時間。
思い返してみれば、案外楽しかったかもしれない。

「ああ」

口元を緩ませ、頷く鬼道に、源田はニカリと明るく笑った。




************
実は草加せんべいの件を書きたかっただけとか(爆)
源田は和菓子好きそうですよね。ちょっと年寄り臭いところがあるといい。


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