さよならを言おうと思う [その他]


…バイトで今週のイナズマリアルタイムで見れない事が判明した!
ようつべに投下されるのを待とうと思います。あー…バイト、移動時間考えてなかった!
関係ないのですが、以前のスペシャルでなぜかゼルデザに開眼しました(爆)
すごくゼルデザ見たいけどあんまりない。書きたいけどネタがない。
つか豪土も書きたい(お前)


小説は、円←秋前提の一→秋、土→秋。
書いてるうちに何が書きたいか分からなくなって来た(爆)
悲恋…なのかしら。それでもいい方は続きから!






『おれ、大きくなったら秋をおよめさんにもらうよ!』
『あ、ずりぃ!おれだって!』
『お、おれも!』
『にしがきはむりだよ』
『なんで!?』

アメリカにいたとき、一之瀬の高らかな宣言に呼応するように張り上げた声。
そばで秋が困ったような嬉しいような笑顔で座っていたのを良く覚えている。

『秋はだれが一番好き?』
『うーん…みんな好きだもん…決められないよ』

秋の曖昧な返事に納得できるほど当時の俺たちは大人じゃなくて。
どうにかして白黒つけたいけれど、秋ははっきり答えてくれない。
だったら、と一之瀬が提案した策がまさかの「じゃんけん」

『うらみっこなしだからな!』
『おう!』
『よし!』

じゃーんけーん…のかけ声で、あのときの『秋の花婿』は決まったのだった。













「俺さ、秋の事好きだよ」

唐突に呟かれた言葉に、土門は一瞬キョトンと目を瞬かせる。
一之瀬の方を見れば、結構真剣な顔をしていて、土門を一心不乱に見つめていた。
その視線に耐えられず、土門は思わず顔を背けてしまう。

「土門は?」

一之瀬の視線をなおも感じながら、土門は答えない。
しばらくの間、天井をじっと見つめる。驚くほどそれは無機質だった。
小さいときに交わした、他愛もない会話。
幼いながらに結構真剣だったのを覚えている。確かに秋が好きだった。
じゃんけんなんかで今決めたって、仕方のないことだというのも、なんとなく分かってた。
そして、あれから年月を経て、恋愛に関する分別がついて。
『結婚』ってもんが、どういうものかちゃんと把握して。
それだけ成長して、一之瀬が俺たちの所に帰って来た今、現実を見た。
一之瀬の話が出る度に、憂いを見せ、彼が生きていたと知った時、誰より喜んだ秋。
3人とも、ずっとサッカーをやっていようと誓ったあの日から、自分は随分汚れてしまった。
純粋にサッカーが好きで、サッカーに関わっていた秋と、大好きなサッカーを取り戻すために死に物狂いの苦労をした一之瀬。
一方の自分は、と考えた時、酷く惨めな気持ちになった。
だからこそ、感じた、思った、現実。


秋の隣は、自分には似合わないってこと。



そこにいるのは、多分一之瀬の方がずっとずっと様になるってこと。


でも、それを口に出すのはあまりにも残酷だった。


「………じゃんけん勝ったの、お前だったよなぁ」

天井を見つめたまま、土門はぽつりと呟いた。
一之瀬の方を改めて見れば、何の話か分からないとでも言いたげな顔。

「どういう意味?」

素直に聞いてくる一之瀬に、土門は悪戯っぽく笑う。
だけれども、その笑顔はどこか寂しげで。
そんな土門にますます眉根の皺を深くする一之瀬は、本当にあのときのやりとりを覚えていないらしい。
だけれど構わなかった。敵う気がしないから。
秋にも、一之瀬にも、幸せになってほしいから。

だから、自分は大人しく身を引こうと思う。


「…そーいう意味」


それで秋と一之瀬が幸せになれるのなら。と。







だけど、気づいてた。

秋の視線が、もう俺たちじゃない別の人に向いてる事だって。











練習の合間の休憩時間。ベンチの方に座っていた秋に、タオルをもらう。
休憩に入ったというのに一之瀬は元気で未だにグラウンドでボールを蹴っていた。
元気なのはどうやら我らがキャプテンも同じらしく、ついには2人でシュート練習を始める始末。

「…元気だなぁ。あの2人」
「2人ともサッカー大好きだから」

ニコニコと2人のやりとりを見守る秋の笑顔は柔らかで。
そして、どこか幸せそうで。
……自分は諦めなければ。と思った。

「…なあ。秋」
「ん?」

秋の方は見ないで、視線はグラウンドにいる一之瀬と円堂に向けたまま。
秋の視線が自分に注がれるのがよくわかった。
あの2人に俺は敵わない。だったらせめて。

「俺さ、秋の事好きだったよ」

平静を装って、いつもの自分らしく、告げる。これくらいは許してほしかった。
しばらく無言が続く中、周りのサッカー部員の喧噪が、どこか遠くに聞こえた。
あまりに長い沈黙に、土門がおそるおそる秋の方に視線を向けると、
秋は笑っていた。どこか、何かを理解したような、笑顔で。

「…土門君は、優しいね」

過去形の告白。
その告白の意味を秋がどう捕らえたのかなんて土門の知る由ではない。
だが、秋の笑顔を見て何となく安心した。
これで立派な三角関係。それは四角よりずっと綺麗な形の様に思えた。
土門は、苦笑のような、なにかすっきりしたような笑顔で空を仰ぐ。
怖くなるほど、空は澄み切り晴れ渡っていた。
好きだった。確かに、大好きだった。

でも、これからは、キャプテンじゃなくて、
昔勝負に負けた幼なじみの方を応援してやろうと思う。

その方がなんだか、自分の気持ちが報われる気がした。



********************
秋ちゃんは円堂が好きだから一之瀬に分は悪いんだろうけど、
土門はせめて昔からの親友な一之瀬の方を応援しようとしたり。
…最終的に言いたい事はそれ。土門は一之瀬の味方。

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